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クリスタルガラスについて
クリスタルガラスとは、水晶のように透明なガラスという意味です。
精選された高純度の原料と、洗練されたデザイン、熟達した技術によって創り出された最高級クリスタルガラスは高い透明度を有し、
美しい輝き、澄んだ音色が特徴です。
種類として、レッドクリスタル、カリクリスタル、バリウムクリスタル等があります。
色被せ(いろきせ)クリスタルガラス
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色被せ(いろきせ)クリスタルガラス
色被せクリスタルガラスは、無色透明なクリスタルガラスの表面に、更に薄く色クリスタルガラスをかぶせる技法です。
その上からカットまたは精緻なグラヴィール彫刻をほどこすことにより、下層の無色透明なクリスタルガラスが現れ、色クリスタルガラスとの鮮やかなコントラストをつくります。特にカガミクリスタルの赤の色被せクリスタルガラスは、発色に純金を使うのが特徴で、金赤色と呼ばれ、冴えた色調で、無色透明なクリスタルガラスとひときわ美しいコントラストを創り出します。
カガミクリスタルは、独自の製法で鮮やかな色被せクリスタルガラスを製作しています。
型吹成形・宙吹成形
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型吹成形・宙吹成形
型吹成形は、吹き竿に巻き取ったガラス内に空気を吹き入れたものを、型に入れ更に空気を吹き入れて型通りに成形する技法です。
宙吹成形は、型をいっさい使わず、宙空でガラスを吹きながら様々な形に仕上げていく技法で、ガラス製法の根本であるといえます。型吹成形でガラスを型に入れる前の工程や、ビアマグの取手などにも宙吹の基本が活かされています。
カット(切子)加工
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カット(切子)加工
カットとは、ガラスの表面を各種のグラインダーで削って、幾何学的なパターンを彫り込む技法です。基本的には菱カット、カマボコカット、角山カット、平カットの4種類で構成されており、カットはクリスタルガラスの美しさを際立たせる、最も主要な加工技術です。
高い屈折率を活かしたカガミクリスタルのカットガラスは、その彫りの深さ、精密さ、デザインの格調高さから、国内外で高い評価を受けています。
グラヴィール彫刻
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グラヴィール彫刻
カガミクリスタルで行っているグラヴィール彫刻は、カッパーホイールエングレービングと呼ばれる技法で、グラヴィール彫刻の中でも最高のものと位置づけられています。
この技法は回転軸に取り付けた銅の円盤に、油で溶いた細かい金剛砂を付けて、グラスなどの表面に描いたデッサンを根気よく彫り込んでいくものです。更に艶だし、ボカシをほどこすことにより、カット技法では得られない、繊細で陰影に富んだ表情を持たせることが出来ます。
この技法はボヘミアンガラスの出現とともにボヘミア地方を中心として発達した、習得が非常に難しい技法で、各務鑛三が日本に伝え、現在まで受け継がれています。